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2006年4月 3日 (月)

茶畑レポートその3~霜の見回りに行ってきました

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実はここのところ私、寝不足でございます。先週、私が有明町にやってきて以来最も厳しく冷え込んだ日がありまして。今回は車に乗って、夜を徹しての霜の見回りを体験してきました。やはり霜注意報が発令されたその日は、夜8時を過ぎた辺りから早くも気温が下がり始め、農家のみなさんの長い夜が再び始まりました。


夜10時半、農家の方に連れられて見回りに出発。真っ暗な農道を、白いワゴン車は軽快に走ります。畑の位置を完全に把握していないとこうはいきません。20ヵ所ほどのお茶畑を、1回2時間ほどかけてくり返し回ります。私は最近、少しは有明町の道を分かってきたかな~、なんて思っていたのですが、昼と夜とでは全く勝手が違いますね。自分がどこにいるのやら、全く把握できませんでした。途中ヘッドライトに照らされびっくりした野うさぎが、茂みの中に飛び込みました。


車から降り、スプリンクラーの動作やセンサーの温度表示をチェック。見上げると、空気の澄み切った空に、美しすぎる満天の星空。しかし、そんなロマンチックな事を言ってる暇はありません。何故なら無風で晴天というのは、霜が最も降りやすい天候に当たるからです。感傷に浸る間もなく素早く車に乗り込み、次の畑を目指して農道をひた走ります。すでに多くの畑でスプリンクラーが水を噴出していました。温度はぎりぎり零下手前。扇風機も勢いよく回っています。


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そう、お茶畑でよく見られるあの背の高い扇風機も、実は霜対策のひとつ。お茶畑の上空6~7メートルには暖かい空気の層があり、それを逆転層と呼びます。その逆転層を扇風機の起こす風で地表に吹きつけて温度を上げ、霜を防ぐというわけです。スプリンクラーといい扇風機といい、実に合理的。頭が下がります。



霜の見回りは気温が低ければ夜7時あたりから開始することもあり、時には一睡もせずに昼過ぎまで畑を走り回る過酷な仕事です。突発的なスプリンクラーの故障などがあれば、暗く寒い中カッパを着て、その場で部品交換などの対応をしなければなりません。恐ろしい労力ですが、たった一時間の油断によって苦労して育ててきたお茶畑がダメになることもあり得るのですから、まさに転ばぬ先の杖。欠かせない仕事です。東の空が白んできました。太陽が出れば、今度はスプリンクラー停止の確認、水の補給などまだまだ仕事は続きます。


今日も霜は降りませんでした。ほっと一安心。しかし、摘み採り直前まで気象情報には気が抜けません。堀口家にとっての運命の日、昭和57年の「大霜」は、摘み採り直前のまさに寝耳に水の出来事でした。その教訓を活かし少しでも霜の被害を抑えるよう、堀口家ではまだまだ霜との戦いが続きます。


「おつかれさんだったね。」


「いやいや、みなさんの方こそ。私はたまに、助手席で意識無くしてましたから。」


一番鶏が声高らかに鳴きました。身体はふらふらでしたが、またひとつ新茶のありがたみを知ることが出来ました。

お茶の葉の表面に、凍ることの無かった朝露が宝石のように輝いていました。



「イチ押し!茶畑写真」

茶畑の見せるいろんな表情をお伝えしていきます

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「夕日沈む茶畑」

お茶の海に沈みつつある夕日。思わず口を開けて、

ぽかーんと見入ってしまう美しさでした。

2006年4月 3日 | 茶畑生活 |

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コメント

茶畑でよく見かける「なぞの扇風機」は霜対策だったんですね!なるほど~。ずっと疑問に思ってたんですけど、今解決しました☆
おいしいお茶作りをがんばってください。

投稿: YRENA | 2006/04/03 13:00:38

そういえば、中国茶の加工の工程の中で、寝る暇がないようなこともあるようですが。

投稿: あ洋介! | 2006/04/03 14:52:11

笑い話? インドネシアのバリ島で、日本の某メーカの緑茶がコンビニで売っていました。買ったのはいいのですが、砂糖が大量に入っていて飲めたものではありませんでした。仕方なしに捨てて、砂糖なしのウーロン茶を買いました。インドネシア人は砂糖入りの緑茶が好きなのだろうか? 僕にしても単なる固定観念に囚われていただけなのだろうか? 日本の緑茶をイメージして買ったのが、間違いの素? 外国で日本の緑茶を買うときは、砂糖入りかどうか確かめたほうがベター?

投稿: あ洋介! | 2006/04/03 16:28:01

それとも、欧米の観光客向けの商品だったのだろうか? 現地のインドネシア人がそんなに高いお茶を買うとは思えないので。パッケージは日本の緑茶を連想させるものでした。

投稿: あ洋介! | 2006/04/03 16:39:56

霜の見回り、ほんとに大変な作業ですね。
そういう努力があって、おいしいお茶ができるんですね。知らなかった~。
霜との戦いがまだ続くようですが、がんばってください!

投稿: minimini | 2006/04/04 0:05:09