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2006年7月 7日 (金)

“お~いお茶”の歴史を紐解く

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みなさんおなじみ 伊藤園のお~いお茶”

どのようにして生まれたのでしょうか?


今回は、みなさんおなじみ、伊藤園のお~いお茶”誕生の経緯を、お茶という飲み物自体の歴史もさかのぼって、どーんと紹介しちゃいます!


私も知らなかった“お~いお茶の歴史”これを読んで、みなさんもお茶博士気分を味わってくださいね!

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みなさん、そもそもお茶の樹の発祥の地はどこなのか知っていますか?答えは、お隣りの国、中国でした。中国の雲南省が、お茶の樹の発祥地であるという説が一般的なのです。またお茶の歴史はとっても古く、漢の時代(紀元前1世紀)の医学書「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、すでにお茶の効能が紹介されているんですよ。


それでは、中国から日本にお茶が伝来したのはいつなんでしょう?それは遣唐使が日本と中国の間を行き来していた奈良・平安時代。800年代前半、最澄や空海といった留学僧たちが日本にお茶を持ち帰り、貴族の間に喫茶の習慣を広めたのだと言われています。さらに400年後の鎌倉時代、栄西禅師というお坊さんが、宋の時代の中国からお茶を持ち帰りました。彼は、お茶の製造技術や効能を記した、日本最古の茶の専門書「喫茶養生記」を著した事でも有名です。この本は、深酒癖のあった当時の将軍、源実朝に献上されて日本の喫茶文化普及に大きな影響を与えることになりました。


さて、そのようにして日本にわたってきたお茶は、鎌倉時代の末期に武士の間に急速に広まりました。そして栄西の時代から約400年後の安土桃山時代(16世紀頃)には、有名な千利休らの手によって茶道として完成されていきました。そして江戸時代の中頃からお茶は庶民の間にも嗜好品として広まっていき、現在のお茶はみなさんもご存知の通り、お仕事の休憩時間のお供に、食事の口直しに、スポーツの合間に喉を潤したりと、様々な場面で飲まれ、愛され続けています。


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伊藤園が開発した、世界初の缶入り緑茶飲料「缶煎茶」


ではいよいよここから、伊藤園が日本のお茶の歴史にどのように関わり
お~いお茶”が誕生することになったのかをお話します。実は1970年代から、急須で淹れて飲む緑茶の人気が低下してしまったそうなんです。主な理由は、炭酸飲料を始めとする飲料の登場や、食事の洋風化などによる飲料の多様化でした。急須で淹れる手間のかかる緑茶は、若者世代を中心に日本人の心から遠ざかろうとしていたのです。


伊藤園は考えました。「このままではいけない!」そして「緑茶をいつでも、どこでも、自然のままのおいしさで多くの人たちに味わっていただきたい」という思いのもと、約10年の開発・研究期間を経て、1985年世界初の缶入り緑茶飲料”を生み出したのです!もちろん製造・発売に至るまでは、数々の苦労がありました。


まず、緑茶は「宵越しの茶は飲むな」という言い伝えがあるほど、酸化による味わいなどの品質の劣化が激しいため、缶内部の酸素を取り除く技術が必要でした。そこで伊藤園開発チームは長い試行錯誤の末、T-N(ティー&ナチュラル) ブロー製法”を開発、酸化による品質の劣化の問題を解決しました。次いで難問であった製品化するときに発生する香りの変質の問題も、茶葉の品種や産地、原料茶葉のブレンドの割合、秒単位の抽出時間や1℃単位の抽出温度などの約1,000通りの組み合わせを約10年間研究しつくした結果、ついに最適な方法を発見!


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こうして伊藤園はさまざまな問題をクリアするなど気の遠くなるような努力の末、ついに1985年世界初の缶入り緑茶飲料”である「缶煎茶」発売する事が出来たのでした。

千利休が茶道を完成させた時から約400年後のことでした。

まさにお茶の歴史は、約400年ごとに大きな出来事が起きているのですね。


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お~いお茶の兄弟たち

左から、“お~いお茶 緑茶”、“お~いお茶 濃い味”、“お~いお茶 新茶”。

それぞれの個性が光る、美味しいお茶を召し上がれ


そして、1989年に「缶煎茶」はおなじみの「お~いお茶」にネーミング変更されます。その後も伊藤園は、1990年に業界初のペットボトル入り緑茶飲料”を開発、また、2000年には今では冬場には欠かせないホット専用ペットボトル入り緑茶飲料”も研究・開発の末、業界に先駆けて発売しました。そして私が「茶畑日記 新茶編」で紹介した、国産の当年産新茶のみを使ったペットボトル緑茶飲料お~いお茶 新茶(数量限定品)”を発売。4月に摘み採った新茶を4月中にペットボトル飲料でいち早く発売する、それはまさに、お茶農家の方々との直接仕入れ”によって築かれた強い信頼関係をもとに、原料茶葉調達に優れたお茶の伊藤園だからこそ実現出来た画期的な緑茶飲料でした。


その他にも、自然抽出された天然カテキンを豊富に含む、濃くておいしいお~いお茶 濃い味”など伊藤園ならではの様々な商品を開発しています。


伊藤園が緑茶飲料を発明してから20年以上。たゆまないチャレンジ精神のもと、いつでもどこでも飲める美味しい緑茶飲料“お~いお茶”は、今後も更なる進化を続けていくことでしょう。


さて今度はどんな“お~いお茶”で、私たちを楽しませてくれるのかな?

なお、近日中に「お~いお茶」というネーミングの由来についてもお伝えします。

お楽しみに!

2006年7月 7日 | 伊藤園情報 |

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コメント

生まれて初めてお茶の缶を見た時、かなりの衝撃でした!日本人がお茶を缶で飲む・・、これってあり?でしたよ。とても贅沢品であったので、二人で半分ずつ、ちびちび飲みました。あれが伊藤園の小ぶりな缶であった事を鮮明に覚えています。今でこそ当たり前のように「おいしいお茶」なんて安い物も出ていますが!伊藤園がさきがけであった事、懐かしく思います。

投稿: まりん | 2006/07/15 9:54:03

お茶の木の発祥地が隣の中国とは知りませんでした。私はお茶が大変好きで夏でも冷房の効いた事務所では熱いお茶を飲みます。が、休日のドライブでは近くのコンビニで冷えた「お~いお茶」を買います。

投稿: ロペ | 2006/07/15 21:20:00

「お~いお茶」ってネーミングの由来、楽しみです。すごいインパクトありますね。

投稿: 峠の茶屋 | 2006/07/19 12:27:12

寒冷紗と茶葉の葉緑素増量に関係があるとは初めて知りました。先日のドライブで「濃い味」を飲んでみました。美味しかったです。これからの真夏にもぴったりです。

投稿: ロペ | 2006/07/19 19:07:54

ネーミングの由来、CMからだったんですね?
「お~いお茶」を越えるものは考えられません。

でも、面白い現象でしたね。煎茶を知らない日本人がいたとは・・。でも、今の世では「お~お茶」と叫んで、お茶を淹れるのは亭主だったりして!!

投稿: 峠の茶屋 | 2006/07/20 6:55:06