2006年8月12日 (土)

お茶処 静岡の茶業 [茶畑生活]

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8月初旬撮影 静岡県牧之原(まきのはら)市のお茶畑


みなさん、“静岡県”と言えば何を真っ先に思い浮かべますか?


そう、静岡県と言えば日本有数のお茶処として有名ですよね。お茶処 静岡の中でも、一大産地として知られる“牧之原台地(まきのはらだいち)”。今回私は、その牧之原台地を有する静岡県 牧之原市で、伊藤園の製品の原料茶葉を作っている、坂部富士坂(さかべふじさか)製茶代表 村松久さんを訪ね、静岡県の茶業に関するお話を聞いてきました!

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牧之原市のお茶農家 村松久さん 

静岡県のお茶について、いろいろ教えてください!


私はまず、村松さんにお茶畑を案内してもらう事にしました。車を走らせてすぐ目に飛び込んできたのは、広大な牧之原台地に広がるお茶畑の、素晴らしい景観でした。

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丘陵地を上手に利用し、段々になったお茶畑。斜面にあわせて微妙なうねりがあって、変化に富んだ形をしています。


~牧歌的で、気持ちいい風景ですね。有明町の平地に広がる広大なお茶畑とは、また違った魅力がありますね。段々になったお茶畑を新幹線の車窓からは見たことがあるのですが、こんなに間近に見たのは初めてです。

牧之原台地の地形は、お茶づくりにどのように関係しているのですか?


「牧之原台地の場合、台地のてっぺんの平らな部分や、東西南北のそれぞれの斜面という様に、お茶畑が様々な場所にあります。その分、いろいろな条件でのお茶作りが出来、バリエーションに富んだお茶作りが可能になります。

また、この辺りは日照時間が長い温暖な気候のため、香りが良く味もふくよかな、美味しいお茶が育つんですよ。」


「逆に苦労と言えば、うねが狭かったり傾斜地が多いために、その分肉体労働が多い事ですね。でも、静岡のお茶農家のみなさんは、新茶の時期になると若い人からお年寄りまで、みんなとっても活き活きとして元気になるんですよ。みんな、お茶を心から愛しているんだと思います。」


~まさに“お茶愛”ですね、すごい!

では、そんな静岡県人ならではの“お茶へのこだわり”って、あったりするんでしょうか?


「そうですね、まず静岡の人はお茶農家に限らず、毎日緑茶を飲む人が多いように感じます。それと新茶の季節には、新茶をたくさん買って、遠くで暮らす家族や親戚、親しい人々に一斉に贈ります。送った人に喜んでもらいたいのはもちろん、新茶を贈るという行為自体が、贈り手にとってすごく幸せな時間なんです。」


~新茶に対する思いにも、並々ならぬものがあるんですね。


「あとお茶処ならではと言えば、こんなお話があります。いくつかの小学校では、冬場に“お茶うがい”を勧めて、お茶の殺菌作用を利用した風邪の予防を期待しているそうですよ。」


~そうなんですか、まさに静岡ならではですね。村松さん、ありがとうございました!

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この後私は、村松さんを含むお茶農家のグループが行っている、営農講座(えいのうこうざ)”というものを見学させていただきました。


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“営農講座”は、お茶農家の主婦のみなさんを中心に、お茶畑の管理や運営に関する講座です。茶業において女性が活躍する場面が増えてきているため、主婦のみなさんの中から、自発的に行われるようになりました。


自分に必要な知識を吸収しようと、みなさんの表情は真剣そのもの。この日も、奥様たちから多くの質問や意見が述べられ、熱心な議論がなされていました。


「茶業に限らず、農業は奥が深い。“一生勉強”ですよ!」


以前、あるお茶農家の方に聞いた言葉を私は思い出していました。そういえば有明町においても、若い茶農家や主婦のみなさんが集まって、農業に関する情報交換を行っている姿をよく見ました。こういった日々の努力の積み重ねが、お茶の味に活きているんですね。


それにしても、奥様たちはとっても元気はつらつとしています。真剣な空気の会場にも、ときに大きく明るい笑い声が響きます。

私も静岡のみなさんのように毎日緑茶を飲んで、健康的な生活を心がけたいものです!

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茶畑日記写真館~ちょっと一休み・・・


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8月初旬撮影 牧之原市のお茶畑


農作業の休憩時間にパチリ。アゲハチョウも、お茶畑の脇に咲く、お花の上でしばし休憩?


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2006年8月 2日 (水)

真夏のお茶づくり [茶畑生活]

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7月下旬 鹿児島県の有明町で撮影

梅雨も明け、夏真っ盛り

くらくらするような強い日差しを受け止める、鮮やかな緑色の茶葉


暑さの厳しい季節がやってきましたが、いかがお過ごしですか?

茶畑日記より、みなさんに暑中見舞い申し上げます。


例年より10日前後遅れましたが、関東以西では梅雨が明けました。この猛暑の中、お茶農家のみなさんの農作業は、どんな状況になってるんでしょうか?暑さに参ってしまってないでしょうか?ちょっと心配になった私は今回、お茶農家のみなさんに直接お話を聞きに行ってみました。

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7月下旬撮影 有明町のお茶畑


まず私はお昼過ぎに、お茶畑の様子を見に行ったのですが、


冷房の効いた車から畑に降りてみると・・、


暑~い!!!(汗)」


冷房の効いた屋内の生活に慣れてしまっている私にとっては、5分と我慢できない状況です。陽炎(かげろう)がゆらゆら揺れて、ねっとりした空気が身体にまとわりついてきて、すぐに汗が噴き出しました。当然お茶畑には暑さをさえぎる屋根も何もありませんし、さらにこの日は無風でしたから体感温度は38℃くらいあったかも知れません。たまりません!こんな屋外で農作業して、大丈夫なんでしょうか?


そこでわたくし、鹿児島県志布志市 有明町のお茶農家のみなさんに、実際どうしてるのか聞いてみました。


~夏の暑さの厳しい時期、みなさんどのように農作業をしてらっしゃるんですか?


「こんな夏の日に農作業したら、それこそ体調を崩してしまうよ。だからこの時期は、朝早くから昼前まで農作業をして、その後は、主に夕方から夜にかけて行うんだよ。忙しい時期にやむなく屋外での作業がある時は、多めに水分を摂って熱中症に気をつけないといけないし、長袖を着て紫外線にも注意しないと。」


~なるほど、お昼は長めの休憩時間に当てているんですか。でも、それはそうですよね。私は炎天下での農作業なんて、1分でギブアップです。


「でもね、もっと大変なのは荒茶工場での作業なんだよ。何といっても荒茶工場は、蒸しなどの工程を行うために屋内でを使うし、大型の機械の熱がこもるからね。一度見に行ってみたらいいよ。」


(荒茶工場と荒茶加工につきましては、7月11日の「伊藤園の工場に行ってきました~荒茶工場編」をご覧下さい)

というわけで少々嫌な予感もいたしますが、「財部町から茶畑レポート」でお世話になった財部町の茶農家、田畑隆俊さんの荒茶工場の様子を見に行ってみました。


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「こんにちは~。って、暑いっ!!(大汗)


写真を見て分かっていただけますでしょうか?カメラのレンズも曇る猛烈な暑さです。田畑さんはそんな暑さの中、茶葉の状態を念入りにチェックしたり、機械を操作したりと、忙しそうに立ち働いていました。


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~田畑さん、工場の中は暑いですね!だいたい何℃くらいあるんでしょうか?


「今日の気温は33℃くらいですが、工場内の温度は40℃(!)を超えるかもしれませんね。でも、美味しいお茶づくりのためには、こんな暑さの中でも集中力を途切れさせるわけにはいきませんよ。体調を崩さないように、頑張ります!」


~頑張ってください!おいしいお茶づくりのためには、こんな苦労もあるんですね。。。


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機械の熱と火で、サウナのような工場内。ダイエットにはもってこい?


本格的な夏到来。これからの季節、冷房の効いた室内で冷たくて美味しい「お~いお茶」を飲むときは、暑い夏の日にも働いている茶農家のみなさんの姿を思い浮かべてみてください。

きっと今まで以上に、お茶がありがたいものに感じられると思いますよ。

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2006年7月21日 (金)

お茶の「昔がえりの会」財部支部の取り組み [茶畑生活]

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6月下旬撮影

鹿児島県曽於(そお)市財部(たからべ)町

 お茶の「昔がえりの会」財部支部のお茶畑


先日お伝えした「財部町より茶畑レポート」で、財部町のお茶と密接な関わりを持つ茶の「昔がえりの会」財部支部について、簡単にみなさんに紹介させていただきましたが、覚えてますでしょうか?

実はわたくしこれを機に、この「昔がえりの会」に強い興味が湧いてしまったんです。そこで今回、昔がえりの会を発足させた西川貞章さんに、直接お話を聞かせていただく事になりました!嬉しい~!


さて、「昔がえりの会」とは、一体どんな取り組みをしているんでしょうか?

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昔がえりの会 代表会長 西川貞章さん

当年とって70歳とは到底思えない、とっても元気で気さくな方でした


~西川さん、はじめまして。よろしくお願いいたします!


「はじめまして。こちらこそ、よろしくお願いします。」


~ではさっそくですが、「昔がえりの会」とは、どんなものなんですか?


「はい。昔がえりの会というのは、『美味しい、安全、高栄養価、低コスト』の理念のもと、こだわりの農産物を育てる生産者の集まりです。特に土づくりに力を入れ、独自の品質基準に基づく、安全な原料のみを使った良質な堆肥(たいひ)の製造に取り組んでいます。化学肥料不使用で、良い堆肥を施(ほどこ)した活力のある土壌は、風味豊かでしかも栄養価の高い作物を生み出すんですよ。


~なるほど。安全な土づくりにこだわった、農家のみなさんが主役会なのですね。


「はい。昭和59年に発足、平成3年に「昔がえりの会」と命名しました。その後、私たちは昔がえりの会の理念に基づいて、基準を満たす適正な土地を選定し、賛同する生産者を全国で募ってきました。今では北は北海道から南は九州まで、全部で7つの支部があり、会員は200名を超えつつあります。例えば北海道では玉ねぎやじゃがいも、宮城県や山形県ではササニシキ米など、多くの農産物を作っています。全てを適地適作で、土づくりからこだわって育てています。」


~昔がえりの会の農産物は、財部町のお茶だけではなかったのですか!


「そうです。しかし、お茶というのは私にとって重要なポイントとなった、思い入れの強い農作物なんです。

昭和50年に、私は伊藤園の創業者の、本庄正則氏と出会いました。そのときに有機栽培や安全な土づくりの話をして意気投合し、安心・安全なお茶を一緒に作りましょう!という事になりました。お茶は、私たち「昔がえりの会」会員、すなわち農家のみなさんたちが化学肥料不使用で育てた最初の農作物だったんです。「昔がえりの会」はお茶の栽培からスタートしたと言っても過言は無いと思いますよ。」



~それが伊藤園との出会いだったのですね。では、財部町をお茶づくりの産地に選んだ理由は何だったのですか?


「財部町を産地に選んだのは、財部町がお茶の栽培にとって非常に適した場所だったからです。霧が発生しやすいことで、香り高く味わい深いお茶が出来るんです。(詳しくは、「財部町から茶畑レポート」を参照してみてください)」


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お茶の「昔がえりの会」財部支部

中心的な4人の茶農家のみなさん 

安心安全な“お~いお茶”を、全国のみなさんにお届けします!


~では最後に。西川さんはお仕事をしていて、どんな時に一番やりがいを感じますか?伊藤園との仕事に対しては、どんな思いを抱いていますか?


「仕事の全てが私のやりがいであり、生きがいです。壁にぶつかってあれこれ悩む事にすら、充実を感じます。私たちの行っている昔ながらの農法で育てたお茶が、お客様から良い評価をいただき、とても嬉しく思っています。」


「伊藤園さんとは30年の長いお付き合いがあります。その中で築き上げてきた強いパートナーシップで、今後もより安心・安全で美味しい茶葉を提供していけるよう頑張っていきたいと思っています。昔がえりの会の理念に賛同してくれる茶農家のメンバーを拡大し、栽培面積を増やし、財部町のお茶が全国的に有名になれば、と願っています。


~よく分かりました!今日は、とっても素晴らしいお話が聞けて嬉しいです。西川さん、ありがとうございました!

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「昔がえりの会」財部支部長 

田畑隆俊さんから、みなさんへのメッセージ


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「無化学肥料栽培を始めた最初の3年くらいは初めての事ゆえに苦労も多かったのですが、それを乗り越えるとかえって堆肥管理などが楽になり、茶葉の生産量も安定してきました。また、土の中にミミズやモグラが増えて、自然に耕されるようになり、農作業も以前より楽になりました。

消費者の皆様に安全なものをお届けしている、安心して飲んでいただいているという誇りが、無化学肥料栽培を推進する大きな力になっています。」

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私はまた1つ、「お~いお茶」の美味しさや安心・安全を影で支える、お茶農家のみなさんの、熱い思いを知りました。


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茶畑日記写真館~財部町 快晴の茶畑

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7月中旬撮影


お茶の「昔がえりの会」財部支部のお茶畑

栄養分豊かな土で、「昔がえりの会」自慢のお茶が育っています


2006年7月21日 | 茶畑生活 |
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2006年7月 4日 (火)

お茶農家 梅雨時の苦労 [茶畑生活]

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5月下旬、有明町で撮影

梅雨時、雨降る茶畑


梅雨時って、湿度が上がってじめっとするし、雨の日が長く続きますよね。私は、この時期は外に出るのも何だか面倒くさくて、部屋の中でふさぎこみがちな日々を送ったりします。正直私、梅雨の時期はちょっと苦手なんですが、みなさんはいかがでしょうか?

その点お茶農家のみなさんは、雨の降る中でも、屋外での農作業をしなければなりません。二番茶の摘採は、梅雨の時期と重なる場合が多いのです。


というわけで今回私は、梅雨の時期の農作業の苦労について、お茶農家のみなさんにアンケートを取ってみました。どんな結果が聞けるかな?

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5月26日撮影

雨の中、カッパを着て寒冷紗巻きの作業


さっそく私は何人かのお茶農家のみなさんに質問をし、ご意見を聞いてみました。お題はズバリ、「梅雨の時期に農作業をしていて、苦労する事」です。その結果、主に下のようなお答えをいただきました。



■寒冷紗が水を吸って重くなり、巻き取るのが大変!


■カッパを着ての作業は動きにくく、視界も制限されてしまう


■カッパの中が蒸れて、汗をたくさんかくので不快指数高し!


■泥であちこち汚れる


■トラックがぬかるんだ道にはまったり、事故の心配が増える

お茶農家のみなさん、ご協力いただきありがとうございました!


さて、一番最初に挙げた「寒冷紗が重くなる」というご意見は、寒冷紗を使用する地方のお茶農家の方から、とても多くいただいた意見です。「雨が染みこんだ寒冷紗は、まるで水の塊だよ」なんておっしゃる方もいました。寒冷紗のひと巻きの重さは、平均5㎏ほど。雨を吸えばそれが数倍の重さになるそうです。現在は、寒冷紗が重くて運べないようなときには専用の機械を使って巻き取りますが、機械の無かった昔は、雨が乾くのを待って大人数で巻き取っていたらしいですよ。大変だったんですね~。


その次に3つあげられている、「カッパを着ての作業は動きにくく、視界も制限されてしまう」「カッパの中が蒸れて、汗をたくさんかく」「泥で汚れる」というご意見は、私たちもたびたび経験したことがあり、その気持ちがわかりますよね。カッパを着て雨の中自転車で走ったわずらわしさとか・・。しかし、ただでさえ雨の中で不自由なのに、農作業は基本的に力仕事なんですから、その大変さは想像以上でしょうね。


最後の、「トラックがぬかるんだ道にはまったり、事故の心配が増える」というご意見。うわー、これは危ない!この時期お茶農家のみなさんには、くれぐれも事故に気をつけて、安全第一でお仕事に取り組んでいただきたいと思います。



私たちが美味しい「お~いお茶」を飲むことが出来る陰には、まだまだお茶農家のみなさんの知られざる苦労がありますね。


梅雨が明ければ、厳しい猛暑の季節がやってきて連日太陽が照りつけ、雨を待ち焦がれる日々もあると思います。ですから、お茶に限らず農作物にとっては、この梅雨時期の長雨は恵みの雨でもあります。しかしお茶農家のみなさんにとっては、雨降りや天候の変化に悩まされがちなこの梅雨時期。大変だと思いますが、体調を崩さぬよう頑張ってください!私も応援しています!


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茶畑日記写真館~梅雨時の茶畑


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5月26日撮影


梅雨に濡れる茶葉


恵みの雨をいっぱいに受け止める茶葉たち

2006年7月 4日 | 茶畑生活 |
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2006年6月30日 (金)

財部町から茶畑レポート [茶畑生活]

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6月20日撮影

財部町のお茶畑


今回私は、「お~いお茶」の原料茶を栽培している伊藤園の契約農家のひとつがある、鹿児島県曽於(そお)市 財部(たからべ)町にやってきました。


鹿児島県内でも有数の茶産地として数えられる、財部町。その財部町で茶業を営む田畑隆俊さんに、お茶づくりに対する思いを聞いてみました。

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財部町は鹿児島県と宮崎県の県境に位置する自然豊かな町です。町に入ってすぐ目に飛び込んできたのは、財部町自慢のお茶畑でした。お茶の他にも、お米やサツマイモ、カボチャに里芋、シイタケなどなど、たくさんの農作物が霧島山麓の綺麗な空気と水の元でのびのびと育ち、全国の消費者のみなさんの元に届けられています。


そんな財部町の、大自然のど真ん中で茶業を営む田畑隆俊さんに、ご自身の茶業に対する思いを語っていただきました。


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同日撮影 

財部町の茶農家 田畑隆俊さん

第一印象通りの、とっても優しい方でした


ちょうど梅雨の中休みで気持ちよく晴れたその日、お茶畑を一緒に歩きながら、田畑さんは財部のお茶について親切にお話してくれました。


~はじめまして、田畑さん。よろしくお願いします!


「はい、こんにちは。こちらこそよろしくね。」


~田畑さんが育てたお茶は「お~いお茶の原料として使用されているとのことですが、茶業をされていてどんな時に達成感を感じたりしますか?


「お茶は長い年月をかけて作り上げるものですから、製品になった「お~いお茶」を見ると大きな達成感を感じます。お茶の栽培には努力と根気が必要です。(茶畑日記 新茶編「お茶の樹の成長について」)特に霜の被害には大きな注意が必要ですし、そういった苦労がある分、報われるという気持ちが強いですね。今年のお茶もなかなか良い出来ですよ。」


~では次に、茶業を行う上で財部町の特徴に関して教えてください。


「そうですね、財部町は霧島山麓にあって標高が高く、また川が近いため、地形的に霧が発生しやすいという特徴があります。この霧によって、茶葉に当たる直射日光を適度に遮る事が出来るため、葉緑素を増加させ、旨味成分のアミノ酸も多くなるんです。(6月23日記事「茶畑をおおう謎の黒い幕“寒冷紗”とは?」)その結果旨味成分のアミノ酸が多い、美味しく香り高いお茶が出来上がります。意外かもしれませんが、霧というのはお茶の生育にはよい効果を与えるんですよ。」


~なるほど!霧という気候条件も、お茶の美味しさに一役買うんですね。知らなかったなあ~。


~伊藤園との契約栽培を行っていると聞いていますが。


「はい、“昔がえりの会”という団体に属する、私も含めた11の茶農家が、伊藤園さんと契約しています。“昔がえりの会”のメンバーである11農家は、堆肥や魚粉といった有機肥料を使って、伊藤園の農業技術部の方々と協力し合い、昔ながらの安全でおいしいお茶づくりに取り組んでいます。」


“昔がえりの会”ですか。これは興味津々。他の茶農家の方へも取材したりして、後日この会についてもっと詳しい記事をお届けしますね。


~契約栽培を行う一番のメリットはどこにあると思いますか?


「お茶は、相場によって価格が変動する作物です。契約栽培をすることが、安定した収入につながるというのは大きな魅力です。今、財部町では農地の造成も行っています。もっと面積を増やして財部町のお茶をアピールし、消費者のみなさんにとっても、茶業の後継者たちにとっても、財部町がもっともっと魅力のある茶産地に育って欲しいと願っています。」


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6月21日撮影


新たに苗木が植えられた財部町のお茶畑


~わかりました。最後に、消費者のみなさんへ一言お願いします。


「安心、安全で香り高い財部町のお茶を、消費者のみなさんにぜひとも楽しんでいただきたいと思っています。」


~田畑さん、今日はありがとうございました!



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豊かな自然の中で、田畑家の猫たちものびのび生きてます。


このコは、偵察にやってきた一匹


「お前誰だにゃ?」




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「茶畑日記写真館」~初夏のお茶畑


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6月20日撮影

ちょうど梅雨の晴れ間


久々に差し込んだ陽の光を受け


お茶の葉たちの喜ぶ声が聞こえてくるようでした

2006年6月30日 | 茶畑生活 |
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2006年6月23日 (金)

茶畑をおおう謎の黒い幕 “寒冷紗(かんれいしゃ)”とは? [茶畑生活]

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有明町のお茶畑(5月29日撮影)


摘採を間近に控えたお茶畑をおおう謎の黒い幕“寒冷紗(かんれいしゃ)”って。。。?


もしかすると、農業や家庭菜園などをしている人は、寒冷紗のことをご存知かもしれません。でも、多くの人にとっては、まさに謎の物体。

今回はその“寒冷紗”についてお伝えします!


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上の写真は、5月下旬に丘の上から撮った有明町のお茶畑の写真です。ところどころ黒い部分が目立ちますが、それが寒冷紗のかぶせられている畑です。茶樹の品種や地形、地域によって、かぶせたりかぶせる必要がなかったりするそうです。また、かぶせるにしても、摘採時期や品種によってかぶせる期間は異なるとのことです。


“寒冷紗”という名称をぱっと見ると、いかにも「寒さを防ぐためだけのもの」という印象がありますよね。私も、寒さを防ぐためのもの?としか考えていませんでした。寒い夜に霜が降りることは、お茶にとっては大敵ですからね。(茶畑日記・新茶編「霜注意報発令」)

しかし聞くところによると、この寒冷紗には別の利用目的も隠されているらしいのです。


もちろん「霜を防ぐ」目的があります。昔、まだスプリンクラーや扇風機などの防霜設備が無かった時代は、寒冷紗が霜よけの主役だったそうです。


そしてもうひとつの目的が、茶樹の品種によりますが、茶葉の色と味わいに変化をもたらす葉緑素を増加させるということです。寒冷紗が日光を遮る率は70~80%。お茶は寒冷紗の下で光を求めてぐぐっと葉を開き、葉緑素を増加させるのです。植物の持つ本能を利用しているわけですね。


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左は、寒冷紗をかぶせたお茶の葉

右は、寒冷紗をかぶせなかったお茶の葉

色の変化がはっきりと分かりますね


ただ、先程もお話したように、茶樹の品種や地形、地域によって、かぶせたりかぶせる必要が無かったりするそうです。

お茶の産地で言えば、静岡に比べて鹿児島や宮崎で多く使用されるそうで、これは植えている茶樹の品種の違い以外に、日差しの強さも関係しているそうです。


いかがでしたか?お茶農家のみなさんの知恵の結晶の1つ、それがこの寒冷紗なのです。お茶を包み込んで変身させる、謎の黒いヴェール“寒冷紗”のヒミツ。 私も、とっても勉強になりました!



「茶畑日記写真館」~寒冷紗の下には?


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5月29日撮影


寒冷紗の下で力を貯えた茶葉たち

生命力溢れる深い緑色に変身しています

2006年6月23日 | 茶畑生活 |
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2006年6月 8日 (木)

茶畑日記第2弾スタート! [茶畑生活]

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5月下旬撮影

有明町の茶畑


お久しぶりです!


お~いお茶 新茶の「茶畑日記」がひと段落してはや1ヵ月。

蒸し暑い季節がやってきましたが、みなさんいかがお過ごしですか?

美味しいお茶を飲んでいますか?

お待たせしました!

「お~いお茶 茶畑日記第2弾」いよいよ本日再開します!


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前回「茶畑日記」では、伊藤園の「お~いお茶 新茶」が発売されるまでを、鹿児島県志布志市有明町のお茶農家、堀口一家のみなさんの協力のもとレポートしてきました。


その他にも、緑茶料理のレシピや緑茶の利用法、緑茶の美味しい淹れ方、新茶の美味しさの秘密や伊藤園のお茶作りへのこだわりなど、お茶に関するあんな事こんな事をたくさん紹介してきました。今日初めて茶畑日記を読み始める方は、これまでの茶畑日記バックナンバーも、ぜひ読んでみて下さいね!


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4月12日撮影

新茶の摘採


さて第2弾としてスタートする「茶畑日記」は、新茶、つまり一番茶を摘採した後の二番茶、三番茶についてのお茶の話を中心に、週2回程度の更新でお伝えしていきたいと思います。その他にも、お茶の豆知識や緑茶を使ったデザートのレシピ、ビデオでの緑茶の淹れ方紹介などなど、前回に負けないラインナップでお送りします!どうぞお楽しみに!

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「茶畑日記写真館」~摘採前の二番茶葉

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5月下旬撮影


初夏の汗ばむ陽気の中、生命力を感じさせる深緑の茶葉が

風になびいていました。

2006年6月 8日 | 茶畑生活 |
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