2006年8月22日 (火)
お茶処静岡「農作業体験記」~深耕(しんこう)作業編 [茶畑生活(ビデオ付き)]
8月初旬撮影
深耕(しんこう)作業を行う、静岡県牧之原市のお茶農家水嶋千利(ちとし)さん
さて、そろそろ恒例となってきました、私の茶産地での農作業体験レポート。今回は、牧之原市で茶業を営む茶業家、水嶋さんにお願いして、深耕(しんこう)作業と呼ばれる農作業を体験してきましたよ~。
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まず、深耕(しんこう)作業は一体どんな作業で、お茶の樹を育てる上でどんなよい作用があるのかお話しします。
深耕作業とは、読んで字の如く、お茶畑を“深く耕す”作業です。畑の条件によっては行わない場所もありますが、静岡ではたいてい二番茶の摘採が終了してから、2ヶ月くらいの間にタイミングを計って行います。有明町などは、三番茶の摘採後に行ったりもします。
効果には、大きく分けて次のようなものがあります。
・耕すことで土に空気を入れ、肥料が土深くまで浸透しやすいようにすること。
・耕すことで、土中で横に張ったお茶の樹の細かい根を切り、そこから新たに強く太い根を出させること
・土を掘り返すことで雑草が育つのを防ぐこと
見ていただいて分かるように、お茶畑の管理にとって、とっても大事な作業のひとつなんです。
~水嶋さん、今日はよろしくお願いします。
「さーて、今日はせっかくだから、たっぷりと耕してもらうでね~。」
~ははは・・・。お手柔らかに~。
まず水嶋さんが、深耕専用の機械を使ってお手本を見せてくれました。機械の先端に付いた鍬(くわ)が、力強く土を掘り起こしてゆきます。なるほど!
鍬(くわ)の先端部分(写真左)と、深耕機が土を耕す様子
~わかりました!私もやってみます!その機械、ちょっと借りますよ!
「何を言っとるの。若いもんは、こっちを使ってね。」
(ガーーン!!)
~ええー!思いっきり人力じゃないですかぁ。
・・・うーん、でもしょうがない!何事も体験です!任せてください!
案の定、数分後には汗まみれ、腰痛状態に・・。畑の土の中には石が混じっていることもあり、かなりの重労働です。へとへとになっている私のそばで、水嶋さんの奥さん、友子さんがすいすいと土を耕してゆきました。すごい・・。深耕機が入ることが難しいお茶畑の狭い部分や急な斜面では、今でもこういった人力での深耕作業をするそうです。
すいすい耕す友子さん
毎回農作業を体験して感じることですが、確かに日々の農作業は肉体的に疲れるものでしょう。ほんのさわりだけしか体験していない私にも、それはしみじみと分かります。でも、こうして流した汗はとても気持ちのいいものです。また、そうした中で育てたお茶の葉を摘採する時は、どんな気持ちなんだろうと感じました。
水嶋さん、お仕事のお忙しい中、貴重な体験をさせていただきありがとうございました!
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「茶畑ビデオ」~深耕(しんこう)作業の模様
深耕作業の模様を、ビデオに撮ってみました
2006年8月22日 | 茶畑生活(ビデオ付き) |
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