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2006年11月24日 (金)

日本茶のルーツを探る旅~その1

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日本の緑茶のルーツと深いつながりのある、滋賀県のお寺

“梵釈寺(ぼんしゃくじ)”


以前、「茶畑日記 夏編」の7月7日の記事「“お~いお茶”の歴史を紐解く」の中で、緑茶が中国から日本に渡ってきた経緯をお伝えしました。そのときから私には、ある強い思いがあったのです。それは・・「日本の緑茶のルーツに関して、もっと深く知りたい!」というものでした。


“思い立ったらすぐ行動”が私のモットー。さっそく調べてみることにしました!

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緑茶のルーツを探るうちに、私は興味深いひとつの資料と出会いました。840年(承和7年)に書かれた「日本後記」という歴史書に、


「815年、嵯峨(さが)天皇が近江の国(現在の滋賀県)に行幸した際、“梵釈寺”“永忠(えいちゅう)”が茶を煎じ、天皇にお茶を献じた」


と記されていて、どうやらそれが“日本の飲茶に関する最古の記述”とされているらしいのです。


すご~い!日本最初の飲茶の舞台とされる場所をこの目で見てみたい!私はさっそく梵釈寺のある滋賀県 東近江市へと向かったのでした。


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梵釈寺のご住職 熊倉実栄(じつえい)さん


日本最初の飲茶について、興味深いお話を伺いました。

「遠いところまで本当にご苦労様でした。ただ、最初にお話しておくことがあります。実は、日本後記に出てくる梵釈寺というのは、厳密には今私たちがいる梵釈寺とは違うお寺なのですよ。」


~えっ、そうなんですか?せっかく来たのになあ・・。でもそれは一体、どういう事情があってのことなんでしょうか。


「同じ滋賀県の大津市にあった元々の梵釈寺は、戦乱などの理由で衰退してしまい、今は建物が無いのです。

しかし、元の梵釈寺にあったとされる阿弥陀如来像がこの東近江で見つかり、そこで同じ名前の梵釈寺を再興したのですよ。」


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本堂に大切に安置されている“宝冠阿弥陀如来像”(国の重要文化財) 


その色合いに、歴史の重みを感じます。

~そんな大変な歴史があったのですね。実際にこちらまで来なければ、知ることの出来ない事実でした。


「ただ、場所は違えども、本堂にある阿弥陀如来が元の梵釈寺のものであるとすれば、永忠の精神はこのお寺に生き続けているのかもしれませんね。」


~そうですね。今日は貴重なお話をありがとうございました。


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あたたかいお~いお茶」を飲むご住職

「美味しいですね。私も、普段からよく飲むんですよ。」


永忠の精神を継ぐかもしれないここ現代の梵釈寺で、ご住職と一緒に「お~いお茶」を飲みました。


ご住職の優しい笑顔とあたたかい「お~いお茶」の美味しさに、旅の疲れも打ち消すほどの大きな満足感を感じていました。当時と飲茶の形式は違えど、人をもてなす心とお茶を楽しむひとときは遥かな時代を超えて、現代に確実に受け継がれています。


ますます日本が、そしてお茶が好きになりました。

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梵釈寺へのアクセス


滋賀県東近江市蒲生岡本町185

近江鉄道「朝日大塚駅」下車 徒歩 約10分 

tel:0748-55-2701

2006年11月24日 | 緑茶まめ知識 |

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 お早うございます。伊豆七滝温泉お天気は本日快晴です。!!久 続きを読む

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コメント

阿弥陀如来様もご住職様も思わず手を合わせたくなりました。お~いお茶もとってもあったかそうですね。

投稿: K・Y | 2006/11/25 8:16:36

ずいぶん由緒のあるお寺なんですね。
ご住職のお顔も柔和です。お茶は中国から伝来・・また以前のブログを振り返って勉強しましたよ!日本では、どの地方までお茶の栽培がされているのか、これも興味津々です。

投稿: まりん | 2006/11/26 16:28:09

緑茶の日本におけるルーツ。私もじつは気になっていたので楽しく読ませてもらいました~! 永忠の煎じたお茶って、どんな茶葉でどんな味だつたのかしら(遠い目…)。
「日本茶のルーツを探る旅1」ということは、続編も期待していいのでしょうか? 別の角度から日本茶のルーツを辿ると、また思いがけない情報に出会えるかもしれませんよね! 楽しみにしています☆
  

投稿: 茶の子 | 2006/11/29 19:07:32

俳句の仲間と芋煮会をしたのですが、白い花の付いた木を見ました。ツバキかな?と通り過ぎようとしたら、「これ、お茶の花だよ。」と言われて感激しました。なかなか花には実際にお目にかかれないので、しばらく見とれました。さて、新俳句に挑戦!と思いはするのですが、これがなかなか難しいの。月日ばかり流れて・・。

投稿: まりん | 2006/11/29 20:54:54